SXQ!の一行はアレクサンドロフ駅近くのホテルに宿泊。ここの人たちは全員あたたかな優しい笑顔で接してくれます。覚えたての「ダイチェ、コーヒー」(コーヒーください」だの「ドォーヴラヤ・ウートラ」(おはようございます)だのの一言で丁寧に返事をしてくれます。旅も長くなってきて洗濯ものもたまります。ホテルに頼んで洗濯してもらいました。乾燥機なんかじゃありません。干します。
町中にイヌ、ネコが多く、ほとんどすべてがノラ。皆で世話をしているようです。
本日出演のミュージシャンとリュ−ダがモスクワから到着し、皆で昨日にひきつづき、ヘレンさんの案内で観光。
昨日はヘレンさんの娘姉妹だと思っていた彼女らは実はそうではなくて、この街の英語学校に通う同級生。15歳の中学生でした。それでも中学生とは思えない英語っぷり。こういうことに積極的なところも国民性でしょうか。
イワン雷帝ゆかりの街ということで、観光ツアーのガイドもイワン四世中心になります。アレクサンドルフはイワンが17年間ロシアを統治した場所ということで、サンクト・ペテルブルク、モスクワ、アレクサンドルフとロシアの新旧首都巡りとなりました。
イワンが妻を沈めたという川。英語でグレイ・リバー。
アレクサンドルフのクレムリン
会場ちかくにある学校の講堂で昼食。学校給食をいただきました。(ただし、生徒とは別メニューのようす)これもまたうまかったっす。この街(気分的には村)のすべてのものには自分が小学生低学年の時代(はや30年前!!やべー)の風景を思い出させます。給食の食器、リエフの事務所、木のドアなどなど。
給食のオバチャン。どこでもいっしょですな。
夕方、今日から合流したミュージシャンのライブ。スイス、ギリシャ、ロシアのノイズ系アーティストのパフォーマンス。お客さんは昨日と同じ。沢山の子供たちもいます。さすがに子供に聴かせる経験が少ないらしく、ミュージシャンも気持ちの持ち方に苦労していたようです。
最初はスイスからきたターンテーブル・パフォーマーのクリストフが自前のスイス製ターンテーブル2台によるアクト。ターンテーブルをノイズマシーンとしてみたときに何ができるかを追求した演奏で、様々な種類のカートリッジにゴムバンド、そしてターンテーブルにのせる仕掛けによってミニマルなループを重ねていきます。こういった音楽はあまり知識がなかったのですが、さかのぼると70年代くらいにはじまっていた手法のようです。
次に登場した"PAPA SARAPA"ことロシア人のエドワルド。発砲スチロール(!)の外枠に自前のサーキットプレートをくみあわせた不思議なアナログマシンを使ったパフォーマンスでした。
quartz head的には機材話で盛り上がりたかったところですが、彼はロシア語オンリーでしかもシャイ。機材をのぞいて推測するしかありませんでしたが、年齢から察するにソビエト時代からこういうことをやっていたんじゃないかと思われます。
最後はギリシャからきたヨールギスのラップトップ・コンピュータによるパフォーマンス。彼の陽気で多弁な人柄からは対極にあるような、じりじりするような30分アンビエント・ノイズ一本勝負でした。サンプリングを主体としたループで構成されていて、ネタ元はギリシャのエアコン室外機、最近採取したという虫の音などということ。こういった音像のバックグラウンドをもとめていた時だったので勉強になりました。
ライブ後は例によってリエフの事務所でうちあげ。ご飯をいただいた後、リエフや街の人と別れ貸し切りバス(バス・タクシーのようなかんじ)で次の目的地、ニジニ・ノヴゴロドへ移動。
車内は我々6人と3人のノイズ・パフォーマーにイベンターのリューダ。ぎゅうぎゅうの車内でしたが、にぎやかに6時間。早朝4時に現地到着。
ついたホテルはいかにもソビエトな(もうロシアですけど)重厚な作りの建造物で、ひさしぶりにしっかりお湯もでてぐっすり眠りました、とさ。
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