アジン 1日目 その2
今日の朝飯は下のカフェでボルシチ、サラダ、ピラフとコーヒー。ボルシチは赤かぶの入った真っ赤なスープで汁物好きにはたまりません。
他にシチィーというキャベツのスープやサリャンカというスパイシーなスープも美味しい。
無事こうして朝飯にありつけるのがありがたい。前日、10時間のフライトでモスクワの国際空港に到着した一行は、サンクト・ペテルブルク行きの乗り継ぎが4時間半もあったのでのんびりしておったわけです。
国際便の発着するターミナル1から国内線へのターミナル2まではバスに乗るということで、バス乗り場に向かいました。
忘れもしない817番のバス。
この国の人たちは「並ぶ」とか「ゆずる」といった意識の持ち主は飯にありつけないとでも思っているようで、この817のバスに右から左から正面から殺到します。我々も負けじとスクラム組んで応戦。
ようやくたどり着くと、なんだか運転手が怒ったようにダメだと言っている(ようだ)。親切な乗客の一人が英語で「トランジット用は次のバスって言ってるわ」と教えてくれました。
そこで第2戦。だんだんこっちもずうずうしくなってきます。(あーこうして心がスサんでいくのね)しかし!またしても乗車拒否。「どうゆーこと??」
アメリカツアーの時は言葉がわかるので何処にいても不安は感じませんでしたが、言葉がサッパリ分からない、誰ともコミュニケーションできないというのはかなり不安です。当たり前のことですが、英語が通じる場所しか来たことがなかった身には改めて言葉の大切さを思い知った次第です。
後ろから来ていた観光バスがアエロフロートのトランジット専用だということがわかってようやくターミナル2へ移動開始。このバスも途中で無意味に停車したりするのでさらに不安が募ります。
同じ空港でありながら滑走路を迂回するように走ること十数分。ようやくたどりついたターミナル2は朝の新宿駅改札なみの混雑。トランジットのシステムといい、利便性やサービスという概念はこれからの国のようです。
行列に並んでフライト40分前にチェックインカウンターにたどり着いた(たどり着いてばっかりだ)ものの、前の韓国人旅行者がなにかトラブっている。ロシア語が分からないのでどんなトラブルだか想像するしかありません。どうやらキムさんがいないようです。しきりにキムさんを探しています。キムさんの仲間は彼はまだセキュリティーを通過していないと言っているようです。そうこうしているうちにどんどんフライトの時間が近づいていきます。
いないキムさんも大変だけど俺たち先に通してくれよぅ、となんとかアエロフロートのオバチャンにうながしますが、まったく無視。次々にやってくるアエロフロートの係員も「この忙しいオレサマにきくんじゃねー」とか「私に聞いてもムダよ」的にとりあってくれません。
そうしてついにゲートは閉じてしまいました。ガーン。
他の客のトラブルで手続きができない、ということに不条理を感じつつ、まぁ普通なら(あくまで日本の普通)次の便に振り替えてもらえるものとタカをくくっていたけれど、そこはロシア。さすがにタライまわしもお手の物です。
次の便ももうだめか。こうしてオレたちはモスクワのみぞれまじりの空のした、身を寄せ合って野宿するのね。と演歌でも歌いたくなってきたところで、ようやく助け舟が!
そうしてすったもんだのあげく、こちらの時間で深夜0時、一行はサンクト・ペテルブルクに到着したのでした。
この日の宿は市内のユースホステル。となりに24時間営業のカフェがあったので、なにはともあれオツカレのビールで乾杯!
カフェの店員さんには笑顔がありました。そう、ロシアの人でも微笑みのある人はいるのです。
そうしてサンクトの夜は更けていったのでした。
今日2日目も雨。今夜は前夜祭でギダーリスト10人のギター・オーケストラの演奏があるようです。
D
10/02 0000 現地時間 10/02 600 日本時間
サンクト
10/02
サンクト 前夜祭